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あんしん先生blog16「交通外傷」

重症のコロナ患者が減り、病棟も以前よりも落ち着いてきました。
緊急事態宣言も解除され、日常が少しずつ取り戻されつつある状況かと思います。
そうなると増えるのが交通外傷、つまり交通機関という外力によって生ずる生体の障害を指します。中でも自動車や自動二輪車によるものが多くなる傾向にあると思います。

2020年度の日本における交通事故による死者数は2,839人と統計開始して初めて3,000人を切った最小の死者数だったそうです。2021年上半期(1〜6月)では前年同期から159人減って1198人となったそうです。このままいくと2021年度もさらに少なくなるかもしれません。1999年代後半には年間の交通事故死者数は11,000人程度を推移していましたのでこの20年間でだいぶ少なくなったことがわかります。

医学的進歩や医療体制の拡充、先進的な車両安全装置によるものが大いに影響あると思いますが、今回の減少にはコロナ禍による外出の自粛の影響もあるかと思います。交通外傷が多くなるのはやはり人の行き来が多くなる時、普段で言うと、土日祝日、天気の良い日などが多くなる傾向になります。

交通事故によって搬送される患者は重症度によっては、ドクターヘリやドクターカーなどの出動要請が求められます。

昨今の医療ドラマでも度々取り上げられていると思いますが、現場にドクターが行ってその場で診察、緊急度を判断して処置した上で迅速に医療施設まで運ぶ形になります。

実際にドクターヘリに乗って現場に行った経験がありますが、ヘリの中は機材が多く積まれており、かなり閉鎖的で狭く、エンジン音が大きく、ヘッドフォンマイクを通さないと会話ができないほどです。また、機内はとても暑くなるので夏は大変です。でも、その現場で処置をして医療機関に搬送して一命を取り留めるという経験は何事にも代えがたいものだと思います。

緊急事態宣言が解除され、気が緩み始めると人の移動が活発になり交通事故が増える可能性がとても高くなります。引き続き、感染防止に加えて、車やバイクでの移動の際も細心の注意を払って頂けたらと思います。

防災訓練

年に1度の防災訓練ですが、今年は9月28日に行いました。
「9月28日 14時46分 首都直下型東京湾北部沖地震が発生! マグニチュード7.3 震度6強!」の想定。

事前に防火責任者・避難誘導係・応急救護係等を決め、それぞれの役割を担ってもらい、手応えのある訓練となりました。
発生の合図と同時に全員ヘルメットを被り、机の下にもぐり、その後落ち着いて避難。
ラインでのスタッフやお客様の安否確認も一早く出来るようになり、訓練の重要性を実感しました。

いざという時にあわてない為に・・・
毎年、しっかり取り組んで参りたいと思います。

あんしん先生blog15「コロナ第五波」

東京オリンピックが終わりパラリンピックが開催中ですが、連日の報道にあります通り、コロナ感染が増え収まる兆候にありません。

神奈川にある私の勤務する病院(三次救急医療機関)でもその現実を突きつけられています。医療崩壊に近い状況です。重症ベッドを増床してもすぐ満床になり、受け入れが困難な状況が続いています。周辺の病院はすでに受け入れができず、新規の入院や外来を閉じているところも増えてきました。

私は現在コロナ診療に関わっており、コロナ重症患者を診療していて思うことを何点かお伝えできたらと思います。

現在の重症コロナ患者の特徴として

1点目は、基礎疾患を除いた場合、肥満ということです。BMI(標準体重は22程度)でいうと30に近いまたはそれ以上の方が多いという印象です。搬送されてくる方のほとんどが体格の良い大柄な方です。海外で死者が多かったのも肥満が大きく影響しているのかもしれません。

2点目は、コロナ以外に別の合併症(感染症など)が起きている、またはもともとあった疾患が増悪しているという特徴があると個人的には感じています。コロナに感染したことで肺炎症状が進行し、その治療に専念するがために他の疾患の治療が遅れる、または見過ごされてしまうケースもあるように思います。

3点目は、現在の感染の特徴は家族感染が多いということです。親が感染、そしてその子供である孫を預かった祖父や祖母が感染というケースが少なくありません。つまり、子供を介した家族による感染です。幸にして私の病院ではワクチン2回摂種した方で重症化したケースはほとんどありません。また、同居家族でワクチン2回接種した祖父母のみ感染せず、それ以外の家族が全員感染し、両親が重症化するというケースもありました。したがって、ワクチンを接種されていない40代〜60代前半で肥満のある方はよりリスクが高いと個人的には思います。

4点目は、現在の感染は従来のものより感染力が強いとされる変異株がほとんどです。入院時にウィルスの抗原検査をするのですが、抗原の量がかなり高い数値になっていることが少なくありません。そのほとんどがL452R:デルタ株である印象です。

そして、重症コロナ患者には人工呼吸器をはじめ、多くの医療資源が治療に投入されるのですが、隔離された病棟でそれらを24時間体制で管理するにはかなり多くの労力が必要となります。また、急変した場合、個人防護具(PPE)を着衣したまま心臓マッサージなどの対応をしないといけません。これはかなり大変で人手がいくらあっても足りない状況です。

医療現場は疲弊しており、誰一人として欠けることができないギリギリの状況で日々診療に当たっております。もうすでに我慢の限界かとは思いますが、皆様の日々の行動一つでこの状況が変化するかもしれません。この状況が一刻も早く収束することを願っております。

あんしん先生blog14「せん妄」

よく入院するとせん妄が起きると言われます。
ご入院経験があったり、手術を受けられた方は身体抑制の同意書を取得された方もいらっしゃるかもしれません。病室に入院したという普段とは違う環境の変化だったり、手術後の麻酔から醒めた後などはせん妄が起きやすくなります。

せん妄というのは一時的な意識障害のことです。具体的には自分を自分だとわからなくなったり、大きな声をあげて暴れてしまうなど症状は様々です。通常、3〜7日程度で消失します。しかし、高齢であったり、症状の持続時間が長いと長くなる傾向にあります。したがって、入院中は点滴やチューブなどが繋がっていることが多く、せん妄状態になっていると自分で管を抜いてしまったり、ベッドから落ちしてしまうリスクがあるため、その場合、身体を抑制することが少なくありません。

データで示すと、せん妄を起こすのは入院患者で5〜30%、65歳以上の入院患者で30〜40%、終末期の患者で80%と言われています。

よくせん妄と認知症の症状の鑑別が難しいと言われます。せん妄は一時的な意識障害であり短期間での発症で注意力や認知障害に変動性があります。一方、認知症は意識はしっかりしており、気付かないうちに発症し、認知障害に大きな変動性は見られません。したがって、短い時間に変化があるとせん妄の可能性が高いです。

治療としては基本的には薬物治療があるのですが、入院中の場合は、その前に病室内の環境調節(騒音低減や低照度の照明使用、正常な睡眠覚醒サイクルの維持、日中カーテンを開けて部屋を明るくする、家族との面会による声かけなど自宅に近い状態のセッティングにすること)が必要になります。

介護においても利用者が急に取り乱したような状態になるということがあるかもしれません。その場合は焦らず、一時的な意識障害のせん妄であると捉えて、対応していくことが大事だと思います。

あんしん先生blog13「褥瘡」

褥瘡という言葉をご存知でしょうか?
医療・介護業界ではご存知の方も多いかと思います。

褥瘡とは寝たきりなどで長時間、同じ姿勢でいることによりその部位が圧迫されることによって血流がうまく循環できなくなり皮膚が壊死(=腐って組織が死ぬ)することです。

早い段階であれば赤くなる紅斑のみですが、壊死が伴い悪化すると、黒色→黄色→赤色、そして最終的に白色と変化していきます。

原因としては知覚の低下、糖尿病、低栄養などがあります。寝たきりや皮下組織の薄い肩甲骨部や仙骨部、腸骨部、肘、足首などの関節部にできやすくなります。

予防としては体位変換して圧をなくすことです。私の勤務する病院では寝たきりなどのリスクが高い患者さんでは2,3時間おきに体位変換し、褥瘡になっていないか確認します。また、患者さん自身に合ったマットレスであるか確認することや体圧分散マットを使うこと、早期にリハビリテーションを開始することも予防になります。

治療としては壊死組織のデブリードマン(感染・壊死した組織を除去し傷口を洗浄化することで他の組織への影響を防ぐ外科的処置のこと)をすることです。他にVit Cや亜鉛などを補給して栄養管理をすることや褥瘡箇所には石鹸等で洗浄すること、軟膏や保湿ガーゼ等で湿潤管理をしておくことが大事です。

先日、長期入院し自宅退院された方が、1ヶ月ほどしたところ、褥瘡からの感染による敗血性ショックで搬送されてきました。原因となった褥瘡の大きさは直径20cm程度のとても大きいものでした。自宅で体位変換等の予防を十分にせず、放置していたことが原因でした。命はとりとめたものの、褥瘡の恐ろしさを再認識しました。

要介護度が上がれば上がるほど、褥瘡リスクは上がります。したがって、日々の観察や褥瘡予防が早期発見・早期治療にとってとても重要だと思います。

 
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