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あんしん先生blog11「睡眠時無呼吸症候群:SAS」

皆さん、夜寝ている際に、苦しくて目が醒めることはありますか?
また、家族にいびきがうるさいと言われたことはありますか?
そして、日中に眠気やだるさを感じることはありますか?

もし全て当てはまったら、睡眠時無呼吸症候群(=SAS)の可能性があります。
以下、睡眠時無呼吸症候群をSASと省略します。
一般人口の2〜4%にSASがいると言われていますが診断されないでいることが
多いのが現実です。SASがあると、高血圧、脳卒中、狭心症、心筋梗塞などの
循環器疾患を発症する危険が高まります。

具体的な例をあげるとすれば、

  1. 大きないびき
  2. 昼間の眠気
  3. 睡眠中に呼吸停止の指摘
  4. 高血圧
  5. 首の周囲径≧40cm
  6. BMI(体重kg÷(身長m×身長m))≧35
  7. 男性

この7つのうちで3つ以上当てはまるとSASの高リスクになります。

SASの診断にはポリソムノグラフィーという検査を行います。これは寝ている
際に行う検査で基本的に1泊入院して行います。(睡眠時の(無呼吸数+低呼吸数))÷睡眠時間=AHIという値を計算します。これは睡眠1時間あたりに何回無呼吸や低呼吸状態に陥るかの指標となります。
*無呼吸:10秒以上呼吸が停止した状態 低呼吸:息を吸う深さが浅くなり、
吸気振幅が50%以上減少する呼吸等が10秒以上続く状態

AHI≧5でSAS陽性→確定診断となり、そのAHIの値によって重症分類されます。
5 〈 AHI 〈 15:軽症
15 〈 AHI 〈 30:中等
30 〈 AHI:重症

治療としては基本的には生活習慣を治す必要があります。例えば、禁煙、禁酒、
肥満改善です。具体的には、比較的軽症例では寝ている際にマウスピース装着、
重症例だとCPAP(持続的気道陽圧法)という機器を導入する必要があります。

介護においても睡眠時の状態を確認することは、SASの有無の判断材料になる上、早期発見/早期介入により、その他の疾患発症リスクを下げることにもつながります。睡眠時も医学的には重要な指標になりますので確認していくことはとても大事だと思います。

 

あんしん先生blog10「胸痛」

皆さん、胸が痛くなったことありますか?
急に胸が痛くなるという場合は生命に関わることが少なくないため、注意する必要があります。

例えば、心筋梗塞という疾患をご存知ですか?
心臓を栄養する冠動脈という血管が何らかの原因で詰まってしまい、心臓の筋肉が壊死してしまう病気です。心筋梗塞になる危険因子として高血圧、糖尿病、喫煙、家族歴、高コレステロール血症があります。中でも、血圧水準、血清総コレステロール値、喫煙本数は心筋梗塞死亡と正の相関を示すことがわかっています。実際に我が国の心筋梗塞の合併率は高血圧が50〜55%、糖尿病が34〜36%、喫煙率が54%と高くなっています。

理由は動脈硬化が進行するためです。簡単に言うと、血管内にプラークと言われる塊が作られ、血管内を狭くさせ、血管の壁を厚くし血管自体が硬くなっていく状態です。そして機械的なストレスをはじめとするさまざまなストレスが加わり最終的に破綻すると血管が詰まってしまいます。

20分以上続く胸痛(圧迫感、絞扼感、息が詰まる感じ、焼けつくような感じ)を自覚した場合は、119番で救急要請をする必要があります。そのまま心臓を動かす心筋が腐ってしまうと血液を体内に送り出せることができなくなり、命を落としてしまうからです。つまり、とても緊急性が高いため早急に治療が必要なのです。

日本で心筋梗塞がもっとも多く起きると言われている日があります。それは、クリスマスの前日です。寒い冬の日で、家族や友人達と楽しくお酒や食べ物をたくさん飲食した際に、それらが契機となって生じるとされています。危険因子がある方はお気をつけください。

 


ところで、、、
先日、勤め先の病院にてコロナワクチン(ファイザー社製)を2回摂種しました。2回目の接種は1回目から3週間の間隔を空けます。個人的な感想ですが、刺された腕が翌日まで筋肉痛のような症状が出た以外は、特に大きな影響はありませんでした。広くワクチン接種が進み、一刻も早くコロナが収束することを切に願います。

あんしん先生blog9「全身麻酔」

皆さん、手術を経験されたことがありますか?

私自身はまだ経験したことがないのですが、手術をするということはとても大変なことだと医師になってから感じています。これから手術を受けられる方にとって少しでも役立てればと思います。

基本的に手術というと全身麻酔をします。麻酔とは鎮静、鎮痛、筋弛緩をした上で手術による侵襲(有害反射)を抑えることです.その間は深い睡眠状態になり、夢を見ているような状態です.したがって痛み等は感じません.ただ全身麻酔というのは基本的にはとても危険な状態です.

手術前は禁飲食になります。胃の中に食べたものが入っていると、反射によって口の中に出てきてしまい誤って肺に繋がっている気管の方に入り、誤嚥・窒息のリスクになるからです。統計的に手術中に起こった偶発症により死亡する例が1万例中6.78例います.そして麻酔が原因で10万例中1例という割合で死亡例があるのです.例えば、悪性高熱症などの遺伝的疾患がある人でリスクが高くなります.

実際に全身麻酔をかける時は、点滴から鎮痛薬、鎮静薬、筋弛緩薬、マスクから吸入麻酔薬を使います。鎮静薬としては基本的にプロポフォール(白い液体)を使います.投与されると眠くなり、意識がなくなります。血管に投与されるとピリピリとした痛みを感じるとよく言われる薬剤です。そして、筋弛緩薬を投与されると自身で呼吸ができなくなります.なので、マスクを使って人工的に換気を行い、挿管(気管に挿管チューブを挿入すること)を行います。そうすることで、呼吸を人工呼吸器で管理でき、全身麻酔状態となり、手術が行えるようになります.手術中は麻酔科医によって全身管理された状態になります。そして執刀医による手術が終わり麻酔から覚めた時、多くの方はあっという間のことのように感じ、何も覚えてないことが多いです。

また、手術前に検査をするのですが、これは全身麻酔に耐えられる状態にあるかを確認するために行います。全身状態や既往歴、胸部レントゲン、心電図検査を主に確認するのですが、既往によっては肺機能検査、心臓エコー検査等を追加で行う必要があります。そして、喫煙は麻酔する上でリスクになるため、喫煙歴は重要な指標になり、手術前は必ず禁煙期間を設ける必要があります。

手術に耐えうる体力があることはとても大事です。手術患者の高齢化も進んでいます。皆さんも手術ができる体力を維持していきましょう。そのことが健康年齢を引き上げることに繋がると思います。

あんしん先生blog8「ロコモティブシンドローム

新年、明けましておめでとうございます.

コロナ禍で大変な世の中ですが、2021年が皆様にとって素晴らしい一年になることを願い、新年のご挨拶とさせて頂きます.

さて、皆さんはロコモティブシンドロームという言葉をご存知でしょうか?
2007年に整形外科学会が提唱した際は全く浸透していませんでしたが、徐々に耳や目にする機会が増えてきたのではないでしょうか?

簡単に言えば、年齢を重ねると筋力が低下し、関節や脊椎などの病気を発症して、正常に動いていた運動器の機能が低下して日常生活での動作、例えば起立したり、移動したりすることができなくなる状態をいいます.実際にロコモになる人はメタボリックシンドロームと生活習慣病を併発しているケースが多いです.

今後の課題として、できるだけ早い段階でロコモになりそうな人を見つけ、適切なリハビリテーションや治療を行うことで健康寿命を伸ばすことがとても大事になります.平均寿命が長くても健康寿命が短いとADLが低下して介護や医療にかかわる時間が長くなる一方だからです。
病院で診療していると腰痛や膝痛を訴えているご高齢の患者様がたくさんいます.
特に女性は閉経後、ホルモンバランスが崩れて骨粗鬆症になりやすく、変形性関節症になるリスクが高まります.患部に負担をかける過度な運動や体重過多は症状を悪化させます.健康寿命を伸ばすためにも予防する必要があります.また、年配の方に多い大腿骨骨折は完治に時間がかかるため、そのまま寝たきりになってしまう可能性もあります.「自分はまだ大丈夫」ではなく、そのリスクがあることを念頭において行動することが大事です.たとえば、階段の昇降時は手すりを使う、またはエレベータやエスカレーターを使って転倒リスクや体にかかる負担を減らすなどです.かといってリスクを恐れて外出しない、歩かないなどということを推奨しているわけではありません.そうなると本末転倒です.適度な運動と歩くという動作は運動機能を維持するために必要ですのでできる範囲で続けていくことがとても大事です.

現在、コロナ感染拡大により医療崩壊が差し迫っており、病院内でもその危機感を日々感じながら業務しています。今や感染リスクはどこにでもあります。3密を避け、不要不急の外出を控えて感染リスクを下げなければなりません。一人一人の行動がとても大事です。
しかしそんなコロナ禍でも、運動不足にならないように、家の中でもできる運動、例えばスクワット等工夫して筋力低下を防ぎ、ロコモティブシンドロームにならないよう頑張りましょう。

あんしん先生blog7「心肺蘇生」

皆さん、AEDを使ったことはありますか?
自動車免許を取得する際に一次救命処置の講習を受けたことがある方は使ったことがあるかもしれません。しかし、実際に目の前で人が倒れた際に使えるかどうか?なかなか難しそうですね。

日本の救急車が現場に到着するのにかかる時間は平均8.6分(平成29年)です.その間に心肺蘇生できるかどうかがその方の予後を決めるのです.それが一般的に心肺停止または呼吸停止に対する一次救命処置と言われる“BLS”(Basic Life Supportの略)です.

除細動(電気ショック)が1分遅れるごとに救命率(社会的復帰できる確率)は7〜10%ずつ下がっていきます.したがって、10分以上心肺停止状態で放置されると助かる見込みはほとんどなくなるのです.現在の日本の平均救命率は1〜2%でしかありません.

BLSの流れは
例)外出先で目の前で人が倒れたら、、、

  1. 意識の確認.無ければ→誰か人を呼ぶ、119番にかけてもらう、AEDを持ってきてもらう.
  2. 呼吸と脈拍の確認.無ければ→CPRを行う=「胸骨圧迫:人工呼吸=30:2で開始(コロナ禍であり感染リスクもあるため人工呼吸はバックバルブマスク等でない限りしなくてよい)」
    *ポイントは胸骨下半分を5〜6cm程沈むように100〜120回/分のペースで行い、間隔を空けずにやり続ける.
  3. AEDが到着したら、電源を入れ所定の箇所に装着.心電図波形を確認し、電気ショックが必要であればショックを行う.
    *心電図波形チェック時は胸骨圧迫を一旦中止し、電気ショックを行なう際は患者に触れないように離れ、電気ショック後はすぐに胸骨圧迫を再開する.
  4. 心電図波形が正常洞調律(=サイナス:sinus)となるまで胸骨圧迫+人工呼吸→心電図波形確認をくり返す.
    *TV朝日のドラマのドクターXでも「サイナス」とよく耳にした方も多いかもしれませんが、簡単に言えば心臓が正常なリズムで動いているということです.

この一連のBLSを行い、心肺停止または呼吸停止になってから10分以内に正常に戻すことができると予後が大幅に良くなります.したがって、このBLSができることはとても大切なのです.

基本的にこのような場面に遭遇する機会はかなり低い確率です.私が実際に経験した例は、隣の病棟で患者が急変し心肺停止になったと報告を受けて、現場に急いで駆けつけて急変時対応をした等々、すべて病院内で勤務中のこと。その現場には救命に必要な器具も揃っており、看護師など医療スタッフが多く、協力してスムーズに救命することができました.院外ではこのような環境ではないのでより困難になると思いますが、少しでもそのような知識を持ち、習得しておくことは、介護の現場においても大事だと思います.

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