あんしん先生blog21「訪問診療」

日本は少子高齢化が進み、今後は病院ではなく、在宅で看取るケースが増えてきています。慣れ親しんだ家でご家族と一緒に最期の時を過ごすという希望の方々が少なくありません。余命が限られた場合、「自宅で過ごしたい」人は80%という調査結果(日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団)があります。私自身ももしそのようなタイミングがきたら、自宅で最期を過ごしたいと思います。ただ実際には癌も含め日本で亡くなる方の80%は病院や診療所で亡くなっていると言われています。

実際の訪問診療の現場では患者さんがどのような生活・生き方をしてきたかなどが垣間見えます。また、求められる医療は人それぞれ異なります。その希望を汲み取りその人が必要とする医療を的確に提供して行くことが大事だと思います。

病院ではなく、自分が慣れ親しんだ場所での診療は自然体で患者本来の姿が見られる機会であると思います。自然体の会話が生まれ、病院内では決して味わえない生活があります。コロナ禍でどの病院も感染対策の観点から患者への面会を禁止しており、余命が近くなっても家族になかなか会えない日々を過ごす入院患者が増えています。そのような患者を診る度に可能であれば早期に在宅で診療できたらと強く思います。

また、ご高齢になるとどうしても薬の種類を含め、薬の量が多くなる傾向になります。色々な専門の先生にかかるため、全体的な視点から患者を診ることができなくなるケースがあります。そのため、急変して入院を余儀なくされても軽快すれば、各科の医師達による押し付け合いのような状態になり、自宅に戻ってからのかかりつけとして診る医師がいないというようなことが少なくありません。そのような際にしっかり全体的な視点で患者を責任持って診る医師がいることは、患者や家族にとってどれだけ安心と励みになるかわかりません。

今後は在宅医療を選択肢の一つとして考えていく世の中にますますなっていくと思われます。医療と介護、看護、リハビリ、歯科、薬剤と全てが連携していくことがとても大事だと思います。訪問診療をしていると、ご家族の笑顔、患者さん自身の「らしさ」や生きる喜びを噛み締めている場面に接して、逆にこちらが元気をもらうことが多いです。訪問診療のやりがいを感じる瞬間です。

 本年4月1日より私の弟が「ふじたあんしんクリニック」(在宅療養支援診療所)を横浜駅東口に開業します。私も勤務する大学病院の外勤先として、週に1度手伝いに行きます。より良い地域医療を提供できるように、私も微力ながら貢献できるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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