あんしん先生blog15「コロナ第五波」

東京オリンピックが終わりパラリンピックが開催中ですが、連日の報道にあります通り、コロナ感染が増え収まる兆候にありません。

神奈川にある私の勤務する病院(三次救急医療機関)でもその現実を突きつけられています。医療崩壊に近い状況です。重症ベッドを増床してもすぐ満床になり、受け入れが困難な状況が続いています。周辺の病院はすでに受け入れができず、新規の入院や外来を閉じているところも増えてきました。

私は現在コロナ診療に関わっており、コロナ重症患者を診療していて思うことを何点かお伝えできたらと思います。

現在の重症コロナ患者の特徴として

1点目は、基礎疾患を除いた場合、肥満ということです。BMI(標準体重は22程度)でいうと30に近いまたはそれ以上の方が多いという印象です。搬送されてくる方のほとんどが体格の良い大柄な方です。海外で死者が多かったのも肥満が大きく影響しているのかもしれません。

2点目は、コロナ以外に別の合併症(感染症など)が起きている、またはもともとあった疾患が増悪しているという特徴があると個人的には感じています。コロナに感染したことで肺炎症状が進行し、その治療に専念するがために他の疾患の治療が遅れる、または見過ごされてしまうケースもあるように思います。

3点目は、現在の感染の特徴は家族感染が多いということです。親が感染、そしてその子供である孫を預かった祖父や祖母が感染というケースが少なくありません。つまり、子供を介した家族による感染です。幸にして私の病院ではワクチン2回摂種した方で重症化したケースはほとんどありません。また、同居家族でワクチン2回接種した祖父母のみ感染せず、それ以外の家族が全員感染し、両親が重症化するというケースもありました。したがって、ワクチンを接種されていない40代〜60代前半で肥満のある方はよりリスクが高いと個人的には思います。

4点目は、現在の感染は従来のものより感染力が強いとされる変異株がほとんどです。入院時にウィルスの抗原検査をするのですが、抗原の量がかなり高い数値になっていることが少なくありません。そのほとんどがL452R:デルタ株である印象です。

そして、重症コロナ患者には人工呼吸器をはじめ、多くの医療資源が治療に投入されるのですが、隔離された病棟でそれらを24時間体制で管理するにはかなり多くの労力が必要となります。また、急変した場合、個人防護具(PPE)を着衣したまま心臓マッサージなどの対応をしないといけません。これはかなり大変で人手がいくらあっても足りない状況です。

医療現場は疲弊しており、誰一人として欠けることができないギリギリの状況で日々診療に当たっております。もうすでに我慢の限界かとは思いますが、皆様の日々の行動一つでこの状況が変化するかもしれません。この状況が一刻も早く収束することを願っております。

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