あんしん先生blog14「せん妄」

よく入院するとせん妄が起きると言われます。
ご入院経験があったり、手術を受けられた方は身体抑制の同意書を取得された方もいらっしゃるかもしれません。病室に入院したという普段とは違う環境の変化だったり、手術後の麻酔から醒めた後などはせん妄が起きやすくなります。

せん妄というのは一時的な意識障害のことです。具体的には自分を自分だとわからなくなったり、大きな声をあげて暴れてしまうなど症状は様々です。通常、3〜7日程度で消失します。しかし、高齢であったり、症状の持続時間が長いと長くなる傾向にあります。したがって、入院中は点滴やチューブなどが繋がっていることが多く、せん妄状態になっていると自分で管を抜いてしまったり、ベッドから落ちしてしまうリスクがあるため、その場合、身体を抑制することが少なくありません。

データで示すと、せん妄を起こすのは入院患者で5〜30%、65歳以上の入院患者で30〜40%、終末期の患者で80%と言われています。

よくせん妄と認知症の症状の鑑別が難しいと言われます。せん妄は一時的な意識障害であり短期間での発症で注意力や認知障害に変動性があります。一方、認知症は意識はしっかりしており、気付かないうちに発症し、認知障害に大きな変動性は見られません。したがって、短い時間に変化があるとせん妄の可能性が高いです。

治療としては基本的には薬物治療があるのですが、入院中の場合は、その前に病室内の環境調節(騒音低減や低照度の照明使用、正常な睡眠覚醒サイクルの維持、日中カーテンを開けて部屋を明るくする、家族との面会による声かけなど自宅に近い状態のセッティングにすること)が必要になります。

介護においても利用者が急に取り乱したような状態になるということがあるかもしれません。その場合は焦らず、一時的な意識障害のせん妄であると捉えて、対応していくことが大事だと思います。

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