2017年4月13日 あんしんケア 医療セミナー 主題:認知症

2017年4月13日 あんしんケア 医療セミナー
主題:認知症

今回のセミナーは、認知症についてです。現在の日本で、認知症のあるかたは65歳以上のうち10〜15%と推計されています。認知症の予防や治療方法については、多くの医師や研究者が取り組んでおり、日々、この分野の学問は進歩しています。では、私たちが、日々かかわっている介護サービスの利用者さんたちに認知症がある場合、何ができるのか、といえば、それは「適切な対応」です。
まず、認知症にはいくつかの種類があることを確認しておきましょう。

  • アルツハイマー型認知症(AD)
  • 脳血管性認知症(VaD)
  • レビー小体型認知症(DLB)
  • 前頭側頭葉型認知症(FTLD)
  • その他の疾患によるもの:プリオン病、梅毒性、エイズ、甲状腺機能低下症、他

これらに対し、どう「適切な対応」をするのか、まとめました。

  • アルツハイマー型認知症のケア:記憶障害が進行する患者さんに対し「忘れないように」と注意・忠告を繰り返すのは逆効果です。「私(ケアする人)が、おぼえておくから心配いりませんよ」というのが適切な対応です。
  • 脳血管性認知症のケア:軽度の麻痺を合併している場合が多く、転倒や誤嚥を起こしやすいことを念頭にケアしましょう。また、前頭葉の機能低下により意欲低下がみられることがあり、リハビリテーションに意欲を示さないからといって、責めてはいけません。
  • レビー小体型認知症のケア:脳の視覚中枢が障害されるため、幻覚症状が多くみられます。ご本人には見えている幻覚を、単純に否定するのではなく、「それが見えたら不安に思うのはわかります」と、傾聴・共感したうえで不安を取り除くよう会話を進めることが重要です。また、パーキンソン症状の日内変動がみられることも多く、常に同一のケアではなく、調子の良い・悪いタイミングに合わせてケアするのが適切です。
  • 前頭側頭葉型認知症のケア:欲求が生じると、それを抑えるのが困難な場合もあります。また、徘徊ではなく周回、つまりほぼ同じ道を歩くので迷子になる可能性は低いといわれています。無理に周回をやめさせて、暴言や不必要なBPSD症状を誘発してしまうのは得策とはいえません。毎日ほぼ同じ行動パターンをとることが多いのも、この認知症の特徴ですので、行動を予測しながらケアすることを推奨します。
  • その他の疾患によるもの:原因となる疾患の治療により認知症は改善する可能性があります。

 

<まとめ>
このように、それぞれの認知症にみられる特徴を理解することは、私たち医療従事者だけでなく、介護サービス利用者さんのご家族にとっても重要です。認知症のあるかたと接する際、適切な対応ができるよう、本日セミナーでお話ししたことを参考にしていただければ幸いです。今日もお疲れ様でした。
あんしんケア産業医 長谷川

 

 

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