社内研修:「医療知識向上セミナー」

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社内研修:「医療知識向上セミナー」
日  時: H26.10.17(金) 18:30〜
講  師: 医師 医学博士 長谷川先生
テ ー マ:「糖尿病」と「高血圧」

 

糖尿病と高血圧

今日のセミナーは、テーマが「糖尿病と高血圧」です。この2つのご病気は、多くの高齢者にみられますが、「血糖値が高いと、どこが悪くなるのか?」、「血圧が高いのは、なぜ悪いのか?」、「医者に高血圧、糖尿病と言われたが、どこも痛くない。ほっといてもよいのでは?」という声を聞きます。今日は、これらの疑問にお答えしたいと思います。

人間の体内には、血液が流れています。この血液が流れているのは血管の中です。血管は、ゴムホースのような管が、太いものから、細いものまであって、全身に栄養や酸素を送り込んでいます。血管は、全身のすみずみまで行く途中で、くねくねと曲がっています。もちろん、まっすぐな部分もあります。この曲がっているところに、強い圧力で血液が流れ込むと、血管の内側の壁に強い圧力がかかります。つまり、血管の内側から外側に向けて、血管を押す力が必要以上に強くなってしまうのです。このように血管に無理な力が60年間、70年間、80年間と長い人生の間、続くと、血管の壁が破れてしまうことがあって、これを大動脈解離といいます。大動脈弓という心臓から出たばかりの太い血管は、大きく曲がっているのですが、その曲がっているところが裂けてしまうと、一瞬にして命にかかわる重篤な状態に陥ります。 また、大動脈解離にはならなくても、血管に常に必要以上の圧力がかかっていると、血管の壁の内側が、徐々に傷んできます(「痛み」ではなく、キズだらけになる、という意味です)。この「血管が傷んでくる」状態を医学用語で「動脈硬化」といいます。「動脈硬化」は言い方をかえれば、「血管がボロボロになってくる」ということです。

一方で、糖尿病については、ご存じのかたも多いと思いますが、血液中の糖分が異常に多い状態が続く病気です。血液中の糖分が多いと、今、お話しした「血管がボロボロになる」スピードが加速します。つまり、より早く、血管が傷んでしまうので、高血圧と糖尿病を合併すると、血管が破れやすく、また、細い血管は詰まりやすくなってしまいます。細い血管は、眼、腎臓、だけでなく全身の神経、全身の臓器に栄養を送っていますが、血管がつまってしまえば、栄養は行かなくなってしまいます。栄養が届かなくなった臓器は壊れてしまうのです。

糖尿病も高血圧も、「血管が壊れて、血液が来なくなる」ために、様々な症状をきたすのです。これらより冒頭にお話しした3つの疑問に対する答えとしては、いずれも「糖尿病と高血圧があると、血管が早く傷むので、血液が徐々に流れなくなってしまうため、健康な人より早く「血管が傷んでしまう」ことが問題であるといえます。痛みはなくても、血管は日々、傷んでゆくのです。放置すれば、血管はどんどん、傷んできてしまいますので、「血圧を下げる」、「血糖値を下げる」ための治療が必要なのです。

血管を、長期間、健康な状態で維持するためには、あまり強い勢いで(高圧で)血管に血液を流さないようにする、そして、血管が早く傷んでいてしまうような血液(糖分を過剰に含んだ血液)を流さないようにすることが大切なのです。血管が長持ちするように気をつけることが健康長寿の秘訣であるともいえます。

セミナー参加者の皆様には、実際の動脈硬化を特殊な方法で撮影した映像を見て頂きました。これからも、介護・医療にたずさわる方々のお役に立つ情報を、お伝えしてゆきたいと思います。

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