【社内研修】医療スキル向上研修

20130905

医療スキル向上研修

日時 2013年9月5日(木) 18:30〜
講師 医師 医学博士 長谷川先生

テーマ:緊急時の対応

今回は急変時の対応についてお話しします。「急変」と一言でいっても、様々な状況があるのですが、まずは、高齢者でリスクの高い誤嚥・窒息についてお話しします。

高齢になると、ものを飲み込む機能が弱くなってしまって、誤嚥を起こしやすくなります。誤嚥は、誤嚥性肺炎のもとになるだけでなく、最悪の場合、窒息の危険性もあり、介護する人にとって、誤嚥対策はなかなか難しい課題です。近年は、お正月にお餅を食べさせてノドにつまらせる事故は、介護者の皆さんのご尽力によって減ってきている印象はありますが、普段のお食事で高齢者がむせてしまう危険性は、一年中あります。
誤嚥のリスクがあるかたに、食事を提供する際には、食事メニューの工夫やとろみ付けはもちろんのこと、万が一に備えて吸引の準備をしておくことが望ましいでしょう。救急車が来るまでの間にできる事は限られていますが、吸引ノズルは、家庭用の掃除機に装着するものが、市販のもので3000円前後でありますので、準備しておくと良いでしょう。
もちろん、ハイムリック法(背中側から要介護者・患者を抱きかかえるようにして、握り拳を上腹部正中において後上方に突き上げる方法)や、背部叩打法についても、介護に関わるかたは、普段から研修等で訓練しておくと、いざという時に役立ちます。「できることは準備しておく」、それが、あとで後悔しないために大切だと思います。

次に、心筋梗塞や狭心症といったご病歴のあるかたについてです。心筋梗塞や狭心症は、再発する事の多いご病気ですので、もしご自宅で「胸が苦しい」というような自覚症状を訴えている場合には、その場で動かずに救急車を呼ぶ事が大事です。寝室まで頑張って歩かせるのは、心筋梗塞を重症化させてしまう可能性があるので、歩かせずにその場で安静にして救急車を待つのが良いと思います。

これら以外にも、要介護者が急に具合が悪くなる原因は多々ありますが、可能なら、普段から万が一の時の対応方法について、要介護者ご本人のご意向を尊重したうえで、話し合っておく事が大切だと思います。
 
もし医学が万能で、どんな病気も治せて、老化現象も止める事ができるなら、要介護になるかたもいらっしゃらないでしょうし、人間の寿命は永遠になるでしょう。でも、実際の医学は、日々進歩しているとはいえ、万能ではありません。また、介護技術も、日々進歩しているとはいえ、万能ではありません。でも、私たちは、今できる事を、最善を尽くして実行し、準備することはできます。介護・医療は、命に直接的に関わるお仕事ですが、介護されるかたが安心して暮らして頂けるように、みなさんと一緒に、一歩一歩、介護・医療を実践してゆきたいと思っています。

今日も一日、お疲れ様でした。

 

★次回の医療スキル向上研修は10/28(月)18:30~テーマは「お風呂のこと」です。

 

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