「最期のはなし」-しろヒゲ先生の医療談話(by Dr. Hiroshige)

 今回は、人間の最期についてお話ししましょう。

 人間は死亡率100%の生き物です。日本には1億2000万人余りの人がいますが、毎年その1%弱の114万人が死んでしまっています。毎年1%が死んでしまったら、100年後には日本は消滅?、にはならないのでご安心ください。

 

 毎年、100万人以上の赤ちゃんが日本で生まれています。ですが、今すでに1年間で生まれる人数より死亡する人数のほうが多いので、日本の人口はこれから減少してゆくと考えられています。(平成21年データ)

 では、114万人の亡くなってしまったかたのうち、主治医が最期を看取るのは何人くらいでしょうか?。これはおおよそ98万人です。

 逆に言えば、毎年16万人あまりのかたは、主治医がいたとしても、最期は警察が介入しているのです。この警察沙汰になっていることを、専門用語では「異状死」といいます。

 「異常」ではなく「異状」と書くところが少しややこしいですが、簡単に言えば、病気と診断がついた状態で主治医が看取った人以外、すべて「異状死」として警察の捜査を経て、監察医や警察医等がご遺体を診察して(これを検案といいます)、死体検案書(死亡診断書に代わるもの)を交付しているのです。

 言い換えれば、7人に1人は異状死として警察沙汰になっているのです。

 警察沙汰になるのは、テレビドラマの「●●事件ファイル」「法医学教室の●●」等で題材にされる殺人事件を思い浮かべることが多いと思いますが、日本国内で7人に1人が殺人事件に巻き込まれているわけではありません。

 例えば、心筋梗塞の病歴がある85歳の男性が、自宅の居間で急に胸がしめつけられるような痛みを感じて、奥様があわてて救急車を呼んだけれど、救急隊が到着した時には心肺停止状態、救急隊による蘇生に反応せず、搬送先病院でも心拍再開せずに、心停止の原因がわからないまま死亡確認されたら、これで「異状死」になってしまうのです。

 日本の法律(医師法21条)で、この例のようなかたを診察した医師は、24時間以内に警察へ届け出なければならないと定められているのです。

 この医師の届出を受けて、警察が亡くなったばかりのかた(ご遺体)を見て(これを検視といいます)、その上でご自宅にパトカー(覆面パトカーが一般的)が来て、死亡したかたが急変した現場、つまりご自宅の居間を捜査して、写真をとって、急変時の状況を奥様が警察に説明し、いわゆる現場検証をした上で、医師に依頼して、亡くなったかたの死因を究明することになっているのです。死因は検案だけでわかる場合もありますが、場合によっては解剖して死因を究明する場合もあります。

 このように現在の日本では、人の生命の終わりに際し、7人に1人ものかたが、警察捜査を経て死因を究明されているのが現実です。この数字を知ると、多くのかたが「異状死にならないようにするには、どうしたら良いの?」という疑問を抱きます。

 その答えは簡単です。病気(事故でない内因性疾病)と医師に診断され、その病気で死亡するのを医師に看取ってもらえれば異状死にはなりません。

 ですから、普段から、万が一の時の対応を主治医とよく相談しておくことをおすすめします。

 あんしんケアでは、お一人暮らしのご利用者様にも安心して毎日を暮らしていただくために、日々の安否確認や主治医との連携等万が一の時にも対応できるよう、様々なご提案をしております。

 人間にとっていつか必ず来るその日、とても大切なことです。スタッフが直接、丁寧にご説明申し上げますので、遠慮無くお問い合わせください。

 

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